アメリカン・サイコ(2001)

アメリカン・サイコ

 

2001年5月3日全米で公開されたクライム・スリラー映画。

主演はダークナイトバットマンを演じたクリスチャンベイル。他にもスパイダーマンでグリーンゴブリンを演じたウィレムデフォー、モービウスやスースク版ジョーカーのジャレッドレトーが出演している。

アメコミ映画の中でも特にあくの強いキャラを演じた三者が出ているのが好きだ。

 

この映画、僕は何度も見ているのだが、何が特別好きで見ているのか自分でもわからない。

 

基本殺人鬼の話なので、人を殺しまくるクリスチャンベイルのイカれっぷりが続くわけだが、

それ以上に惹かれるものがあるのだ。

 

主人公の無機質な日常と虚無。これを見ているとなんだか不思議な気持ちになる。

本質がなさすぎて言動も行動も浮世離れしている。

 

主人公含め映画に出てくるアメリカのエリートビジネスマン達は

皆上っ面だけで生きていて、中身などないのだ。

 

名刺のデザインの出来で優劣を決めていたり、予約の取れないレストランに通うだけでマウントをとったり。くだらなさすぎて面白い。

 

僕はそんな異質な空気感が好きなのかもしれない。

 

本作は小説を原作にしているだけあり、意味深なラストが待っている。

クリスチャンベイルのキレキレなサイコモードも是非見てもらいたい。

 

 

 

 

 

 

 

久々に何か語ってみたいと思い、投稿してみます。

 

前回の投稿から3年が経ち、時の流れの速さに驚いています。

最近は最新映画の配信がものすごく早いと感じます。

 

つい先週まで映画館でやってたような人気作もNetflixやアマプラで見れちゃう。

いい時代だなあ。

サブスクが充実すると僕のようなインドア人間にはありがたいけど、一方で映画館離れが進んでいきそうで少し寂しい気もします。

 

先日クリードⅢを映画館で見たんですが、やっぱり大作は映画館に限ると思いました。

音響も画面の圧力も家で見るのとまるで違う。だからやめられないんだなあ。

これからもできるだけ映画館に足を運んでいきたいな、、

 

というわけでまたぼちぼち映画感想上げていこうと思います。

よろしくお願いします。

 

 

映画「ワンダーウーマン1984」 【最速レビュー・解説】※ネタバレあり

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どうも、みなさん。leftyです。

先日、Tohoシネマズ梅田にて「ワンダーウーマン1984」を鑑賞してきました。

梅田のTohoシネマはスクリーン1が一番大きい作りになっているのですが、

今作と同日に公開された約束のネバーランドがスクリーン1にて公開されていて、

今作はスクリーン2だったのでちょっぴり残念でした。

でもお客さんの入りは結構多くて盛り上がっていたので

楽しめました。客層は割と年齢層が高めだった印象です。

さて、ここから映画の感想に移りますね。

今作をどこから切り込もうか悩むところではあるのですが、

個人的には今作のヴィランであったマックスウェル・ロードが印象的です。

彼はヴィランというにはあまりにも人間的で、

共感する部分が多いキャラクターでした。

彼の生い立ちや人物像もしっかり描かれていて

結果的に悪いことをしているんだけど、

しっかりとした信念があるので憎めないんですよね。

全体的に今作は人間の本質的な部分を浮き彫りにしていて、

主人公のダイアナ含め、

登場人物全員が自分の理想と現実の中で葛藤していた印象です。

今作の鍵となるのが古代の遺物である魔法の石シトリンです。

これに触れるとなんでも願いが叶うというチート級のアイテムです。

後にチーターというヴィランになるダイアナの同僚バーバラは、

地味で目立たない存在でした。

彼女はダイアナのように明るくて強く、セクシーな人気者に憧れていて、

石にダイアナのようになりたいと願い、願いを叶えます。

一方でダイアナは石の力で、失ったかつての恋人スティーブを現世に呼び戻します。

石油の発掘に失敗し、投資家にも見捨てれ、破産寸前だった事業家のマックスは

魔法の石と同化することで他者の願いを叶え、見返りを貰い、

自分の都合のいいように世界をコントロールしようとします。

魔法の石には、望んだものの代わりに何かを失うといった条件があります。

今作ではこれをW・W・ジェイコブスの小説「猿の手」に出てくる

呪いのアイテムを引き合いに出しています。

この条件により恋人と引き換えにダイアナは力を失い、

バーバラは優しさや慈しみと引き換えに力を手にします。

誰かの欲望を満たす代わりに、誰かが苦しんでいき、人間の私欲のために

世界は混沌を極めていきます。石はそうして古代から文明を破壊してきたのです。

マックスは石の力でアメリカ合衆国大統領の核配備の夢を叶え、

見返りに大統領の実権まで手にしてしまいます。

挙句、放送局から全世界の人の願いを叶えてしまいます。

ダイアナは再会した恋人をまた失う苦しみと荒れていく世界を救う

ヒーローとしての使命の間で激しく心が揺れます。

ティーブを何十年も愛してきた彼女にとって個人の

幸福を手放すことがどれほど辛いことか、深く伝わってきました。

ティーブが世界を救うことを望んでいることを彼女がよく分かっているからこそ

余計辛いんですよね。

彼女がスティーブと別れ、全てを振り切るように全速力で走り出すシーンは彼女の

愛する世界を救おうとする意思の強さを感じます。

映画のラストにマックスの生い立ちが描かれますが、彼自身は純粋に成功して

バカにしてきた人達を見返してやるという動機から動いているように感じました。

彼は子供の頃に移民ということで周りに馬鹿にされ、父親の愛情も受けずに育ちました。

だから彼は自分の子供にとって立派な親でありたいと思っていたし、何より息子の願い

を叶えてあげたかったんだと思います。最後の親子の再会シーンは感動しました。

今作はみんな何かしら自分の抑圧された欲望と戦っていて、

実に人間の本質を描いた作品であったと感じます。

アクション、音楽、脚本全てに痺れました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[感想・ネタバレなし] 映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」詐欺師とFBI捜査官の奇妙な友情


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どうもみなさん。leftyです。

今回は映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」をご紹介します。

キャストはレオナルド・ディカプリオ、トムハンクスです。

1980年に出版されたフランク・W・アバグネイル・Jr著の自伝小説

『世界をだました男』を元にアメリカで製作されました。

パンアメリカン航空パイロット医師弁護士に偽装し、

1960年代に世界各地で小切手偽造事件を起こし

「天才詐欺師」と言われたフランク・W・アバグネイル・Jr

レオナルド・ディカプリオ)と、

彼を追うFBI捜査官カール・ハンラティトム・ハンクス)の姿を、

メディチックかつハートフルに描いています。

フランクは16歳にして両親の離婚のショックで家出をします。家を出た後、

彼は偽造小切手を切って生活することを思いつきます。

そして身分を偽ってパイロットになりすました彼は地位と財を手にします。

当時のアメリカではパイロットはかなりステータスの高い職だったので、

パイロットの制服を着ているだけで周りの見る目も変わっていきました。

不渡りの小切手を切りまくっていた彼はついにFBIの捜査官カールに目をつけられます。

映画の中盤フランクと彼を追うカールが鉢合わせするシーンがありますが、フランクは

自分をシークレットサービスだと言い張り、彼を言いくるめます。

フランクの機転の効いた対応が流石で、毅然とした雄弁さから、天才詐欺師たる所以

であることがわかります。

フランクはカールに自身の名を名乗る時、バリー・アレンと名乗ります。

バリー・アレンというとアメコミの「フラッシュ」の主人公の名前ですが、

カールはまんまと信じ込んでしまいます。

日本でいうと空条承太郎と名乗るようなもんです。

それにしてもよくコミックの名前でいけると思ったな(笑)。

この映画自体、コメディ要素が強く、切手の偽造方法とかとんでもなく

お粗末だけど、みんなフランクの勢いに騙されてしまうんですよね。

それがすごく痛快で、フランクがカールを騙していくのもなんだかルパンと

銭形刑事みたいで愉快なところです。

立場上敵対関係にありながら、ルパンと銭形刑事に奇妙な絆があるように

フランクとカールにも追いかけっこを続けるうちに奇妙な友情が生まれます。

犯罪映画で実話を基にした話ですが、友情を描いた心温まる映画です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画「アメリカン・アニマルズ」【感想・ネタバレなし】

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どうもみなさん。leftyです。

今回は2018年公開の映画「アメリカン・アニマルズ」の紹介をします。

今作は2004年に大学生4人が起こした実際の事件を基に制作されました。

実際の事件の犯人で、既に刑期を終えた4人がインタビュー形式で劇中に登場します。

「XーMEN」シリーズのエヴァン・ピーターズ、「ダンケルク」のバリーコーガン

などが出演しています。

物語は、平凡でありきたりな日常を変えたくて人生の転換期を探す若者達が

1200万ドルする画集を盗む計画を企てるところから始まっていきます。

若者達の名はウォーレンとスペンサー。

彼らは彼らの友人で、FBIを目指す秀才エリック、すでに実業家として成功を収めて

いたチャズに声をかけ、4人は犯罪映画を参考に作戦を練ります。

作戦決行日、彼らは特殊メイクで老人に変装し、任務を遂行しようとするが、

予期せぬ事態が起こり…。

これがあらすじになります。

この映画の主人公は明確には決まっていないですが、僕はスペンサーの心情が

四人の中で一番強く描かれていると感じました。

スペンサーは画家を目指していて、何か特別な人になりたいと常日頃思っていました。

誰でも日常に嫌気がさして何かを成し遂げたいと一度は考えるはずです。

彼は画集を盗むことで人生を変えることを望みました。

それが正しいかどうであれ、実際に罪を犯してしまうのです。

今作は真実に基づく映画ではなく、真実を描いた映画なので、リアリティがあります。

犯罪に加担したことがない一般人だから計画通りいかないことも当然だし、

焦って仲間割れすることもあり得るのです。

あくまで脚色なしの事件当時の記録なのです。

また、劇中の演出に犯罪映画の軽いオマージュ(映画「オーシャンズ11」、「レザボア・

ボックス」)が見られたり、緊張感を時計の秒針で表現していたり、

見ていて飽きない演出の工夫が施されています。

後半は前半とは一気に空気が変わり、シリアスな印象でした。

スペンサーを始め登場人物の気持ちが理解しやすいので感情移入できるし、

没入感が高い作品だと思います。今作を見たことない方にオススメです。

オマージュも是非探して見てください。


 

映画「フェイク」【感想・ネタバレあり】男の哀愁と友情

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どうもみなさん。leftyです。今回は映画「フェイク」についてお話します。

この映画は僕の大好きな映画の一つでブログタイトルの名前もここからつけました。

「フェイク」は1997年マイク・ニューウェル監督の元、制作されたアメリカ映画です。

今作の何が魅力かというとアルパチーノの哀愁漂う演技です。

アルパチーノといえばハリウッド屈指の名優であり、いくつもの名作に出演しています。

彼は哀愁を表現するのが上手く、盲目の元軍人を演じた「セント・オブ・ウーマン」(1992)

なんかでもよく表現されていました。

今作のパチーノはマフィアの一員レフティーを演じていますが、

レフティーは彼が演じた「ゴットファーザー」のマイケルのような完璧なマフィア

という訳ではなく、むしろどこにでもいるごく普通の人です。

レフティーは情に厚く、面倒見がいい性格ですが、長年ヒラで出世することはありません。

作品の冒頭で彼は船で妻と一緒にどこかへ消えたいと口にします。

ずっと組に尽くしてきたのに出世しない自分の現状にうんざりしていて、

心のどこかで足を洗いたいと思っているんでしょう。

哀愁たっぷりなレフティの姿が目に浮かびます。

そんな彼の元に宝石商のドニー・ブラスコが現れます。演じたのはジョニー・デップです。

ドニーというのは仮の名で、本名はジョー・ピストーネというFBI捜査官です。

ジョーはドニーと名乗り、マフィアの摘発を目的としてFBIから組織に送り込まれました。

ドニーは以前からFBIに目をつけられていたレフティーと接触することに成功します。

レフティーはドニーにマフィアの掟を教え、彼の面倒を見ることになります。

一緒に行動するうちに彼らには確かな友情が芽生えます。

「死ぬときは一緒だ。」レフティーはドニーにそう語りかけます。

ドニーも彼に応えるのでした。

ドニーはレフティーの所属するグループとも親密な関係を築いていきます。

グループの中で着々と成果を挙げ、信頼されてきたドニーは、

やがてレフティーを差し置いてグループのボスに認められていきます。

レフティーは頭角を現したドニーに複雑な感情を抱きます。

マフィアに潜入するうちにドニーは捜査員としての自分と、マフィアとしての自分の間で

どちらが本当の自分か分からず葛藤し始めます。

仮に捜査員としての役目を終え、組織を抜けると、自分を信用し、

組に入れてくれたレフティーを裏切ることになり、

そうなるとレフティーは組織に殺されることになります。

行動をともにし、親友となったレフティーを想い、

ドニーは組織を抜けられなくなっていました。

彼は家庭を犠牲にしても潜入捜査を続けました。

映画のラストにレフティーはドニーの潜入捜査に勘付きますが、

ドニーのことを信じ、忘れようとします。

その後、捜査を終えたドニーはFBIに身柄を引き取られます。

レフティーは最後、自分が殺されることを予期してドニーに伝言を残します。

「どうせこうなるならお前でよかった。」

レフティーの最期は描かれてはいませんが、

彼は消されてしまったのではないかと僕は思っています。

いつも消されることに怯えていたレフティーが、

親友の為に腹を括るシーンは、友情の美しさを感じました。

何度見てもアルパチーノの演技に引き込まれ、

レフティーが好きになっていくので、オススメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」 Netflixで配信中 感想や小ネタまとめてみた

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                  ( 出典: https://eiga.com/movie/90686/special /)


 

「映画ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」がNetflixで11月22日から配信中です。Netflix以外のPrimeVideoやU-NEXTといった映画配信サービスでは見ることができないのでご注意ください。Netflixでは、現在ハーレイクインの他に「シャザム!」「バットマンvsスーパーマン:ジャスティスの誕生」が配信されており、DCEUの作品が3つ見られます。

 ハーレイクイン はDCコミックスのキャラクターであり、スーパーヴィランという位置付けになります。アニメやコミックスでは赤と黒市松模様のコスチュームを着用しています。コミックスではジョーカーの恋人で、ジョーカーと共謀して犯罪を犯していきます。バットマンの活動拠点であるゴッサムシティで生まれ、ゴッサムアーカム精神病院に勤務します。そこで担当患者であったジョーカーと恋に落ちます。今作ではジョーカーと破局したハーレイが失恋から吹っ切れようと奮闘しています。ジョーカーとハーレイが出てくるのが映画「スーサイド・スクワッド」なので、今作を見る前に鑑賞することをお勧めします。

また映画版のハーレイ・クインはコスチュームを着ることはなく、金髪のツインテールに一部赤と青の染髪スタイルで、ガーリーな服を着ています。彼女が着ているファッションも魅力的で、まるでエルトンジョンのような80年代のスタイルも見られます。


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  • あらすじ 

すべてを捧げてきたジョーカーと別れたハーレイ・クイン。すべての束縛から解放された彼女は、さらに天真爛漫に暴れまくり、街中の悪党から恨みを買う。そんな中、彼女は、謎のダイヤを盗んだ少女をめぐって、残忍な悪党、ブラックマスクと対立することになる。

 (C) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

  •  コミックスさながらの疾走感と爽快感


この映画、かなり面白かったです。序盤から流れのテンポが速く、中盤にかけてからのアクションシーンは曲とのマッチ感もあってとてもかっこいいです。近接格闘術が多く、シンプルにかっこいいので見応えがあります。また、かっこいいだけでなく、笑えるシーンも多いです。特にハイエナの名前がバットマンことブルースウェインの名前と同じブルースってのが皮肉が効いてて好きです。あと、ハントレスというクロスボウを武器に戦うキャラがいて、幼少期に家族を惨殺されているっていうかなりシリアスな過去を持っているんですけど、キャラが厨二っぽくて可愛いです。決め台詞を鏡の前で練習するとかね(笑)。

ただひとつ微妙だった点をあげるとすると、悪役のキャラが薄かったことですかね。人に裏切られることを恐れていて、精神的な脆さを持っている印象でした。

ハーレイを含め女性チームは一人一人キャラが立っている印象でした。そこは丁寧に描かれていてよかったです。


 

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  • BIRDS OF PREYとは?

 


BIRDS OF PREY (バーズオブプレイ)とは今作で登場する女性チームです。

 今作のメンバーはブラックキャナリー、ハントレス、レニー・モントーヤです。

コミックスではメンバーが少し異なります。

今作のバーズオブプレイのメンバーも原作では少し設定が違い、例えばブラックキャナリーグリーンアローというDCコミックスのヒーローの恋人だし、ハントレスはスーパーマンバットマンが所属するジャスティスリーグに所属したこともあります。復讐のためには殺しも厭わないやり方から殺しをタブーとするバットマンには認められていません。レニー・モントーヤレズビアンとして描かれており、バットウーマンと恋仲にありました。

いかがだったでしょうか。他にも映画と原作との違いを探して調べてみると面白いかもしれません。